ヱヴァ「破」記念
時は西暦2009年。サブプライム問題から発展した世界同時不況はセカンドインパクトと呼ばれ、若者の就職を困難なものにしていた。書けないエントリーシート、圧迫面接、流行するプチ鬱、鳴らない電話……おそいかかる数々の試練(通称使徒)を相手に20歳そこそこの青年たちはどう立ち向かうのか?
これは、現代におくる、ヱヴァンゲリオンを勝ち取ろうとする若者の陰鬱な受難劇である!!(基本的にバットエンドである)*1
主な登場人物
イカリング=シンジ
本編の主人公。一年浪人して大学に入るも「理想とちがっていた」などとボヤいて、ほとんど家にこもっている。サークル未加入、バイト経験なし。理不尽な世の中に耐えかねて公務員を目指すも挫折。ただいま就職浪人中である。
「(面接から)逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ……」
(しかし結局は逃げてしまうことが多い)
綾波=ナイ
なにがナイって内定がない。無い内定。冷静だがコミュニケーション能力ゼロ。肉を食べないので周囲からつきあいが悪いと陰口をたたかれるも本人は特に気にしない。親が外資系だったがセカンドインパクトの影響をうけて苦境にたたされる。
「私が落ちたら、代わりが受かるもの…。」
(ただの強がりである)
法隆=飛鳥=ノンダクレー
大学で日本史(主に聖徳太子時代の初期仏教美術)を専攻したが、就職活動で全く役に立たず呑んだくれの日々を過ごす。シンジと綾波に出会い、共に就活を頑張る決意をする。
「あんたバカぁ?就活なんてただの茶番なのよ!」
(全くそのとおりなのだが…)
用語解説
ヱヴァンゲリオン
ギリシア語で「良い知らせ」の意味。ラテン語に入り、主にローマ皇帝の即位などの報告のことを指した。初期キリスト教はこれを転用し「福音書」とした。劇中では「良い知らせ=内定通知」の意味で使われる。
ファースト/セカンドインパクト
バブル崩壊後がファースト、サブプライム関連後がセカンドインパクトと呼ばれる。世の学生の半数をテレビで取り上げられる回数ナンバーワン、平成の花形職業「派遣」および「フリーター」へと葬った諸悪の根源。
N-10爆弾
別名「N-ten爆弾」正式名称は「Not-in-Training-or-Education-Normally」通称「ニート」
戦略自衛隊および内務省の極秘プロジェクトによって開発された対国家型戦略兵器である。爆弾の中には多数のウイルスが入っており、これに感染すると働く気がおきなくなり、結果として国に税金が支払われなくなり確実に国力が落ちる。
ATフィールド
「Absolute Territory」すなわち「絶対領域」のことである。綾波や飛鳥が劇中で華麗に見せたことで、ファンがビーストモードになった。本作のあらすじとは一切関係ない。
爆発的流行
本作は、若者のリアルな心理描写が共感をよび、世界中で大ヒットした。謎の用語の多用、キャラクターのダメっぷりからネットを中心に様々な解釈がなされてきたが、基本的にそのような高尚なものではないので気にしない方がよい。
作者紹介
作者はali-grigie氏。直接的な下ネタを連発して周囲の人々をドン引きさせるほどの能力。
相手の目をみて話せない、猫背で、ヒゲは濃いが毛髪は薄い。
作品の制作途中で鬱になり、また日常的に様々な精神障害を引き起こしており、はっきりいってあまりお近づきになりたくない。
あるインタビューでこの作品を制作するに至った動機を以下のように説明している。
「春に3ヶ月定期買ったのね。そうすると7月はじめに切れるでしょ。それを忘れてて結局自腹で通学する羽目になってしまいましてね。片道1400円なんですよ僕……片道1400円って往復したら、ねぇ?この時感じた理不尽な怒りが、この作品のはじまりですね」
(みなさんも定期切れには注意しましょう…)
新劇場版の構想
新劇場版の構想があったらしいが、作者ali-grigieの「いや、今さ、大学のレポート期間だから無理!」の一声で白紙になってしまったようだ。
補足
制作の初期の段階では、ヱヴァンゲリオンを得意のうんこネタでチョメチョメしてやろうという企画もあったらしい…。
さらにギリシア語でエヴァンゲリオンの複数形がエヴァンゲリアーなので、ヱヴァンゲリアッーにして強烈なBLネタにする構想もあったらしい…。
*1:いうまでもないが、ヱヴァンゲリオン新劇場版「破」を観てヱヴァ信者になった記念として書いてるモノであり誹謗中傷目当てじゃないからね!みんなも新劇場版を観にいこう!!