影響を与えた本

かげふみさんがおもしろすぎる…いずれレビューを書きたいと思います。



さて、今回は明日から新学期ということもあって、僕が影響を受けた本を書きつらねたいと思います(理由になっていませんが)。「おもしろい」本ではないのであしからず。
とにかく、この記事を読めば筆者の行動・思考のプリンシプルがわかるかもしれないので、(この記事だけでも)読んでくださると幸いです。

ピラミッド―その歴史と科学

ピラミッド―その歴史と科学

まずはこれ。僕が親と本屋に行って初めて自分から「この本欲しい」といって買ってもらった本です。本当です。

http://rironsha.bookmall.co.jp/search/series.php?isbn=9784652091111
これは、まんがです。小さい頃は親の教育が厳しかったのであまりマンガを読めなかったのですが、この本は学校の図書館にあったのでおおっぴらに読むことができたのでした。上のピラミッドの本は小学1年生の時に買ってもらいましたが、このマンガシリーズもその頃に読みふけってました。なかでも上から5番目のトロイアの遺跡についての本は印象深かったです。昔から世界の歴史、特に古代の遺跡が好きだったようです。小学2年生のころに地球儀を買ってもらったのがうれしかった…。僕は小学3年生で転校するのですが、転校先はパッパラパーだったので、その影響もあってか読書を長らく放棄してしまうのでした…。

イワンのばか (岩波少年文庫)

イワンのばか (岩波少年文庫)

中学に入ると、朝の読書習慣タイムのようなものがあり、強制的に読書させられることになったのです。僕はそのころには全く本を読まない子供になり果てていたので、なんの本を読めばいいのか皆目見当もつかない有様でした。そこで父親に相談したところ、この本がおもしろいということで読んでみたのでした。で、単刀直入にいって衝撃的というか、とにかくびっくりしたのです。あぁ、世の中こんなにおもしろい本があったのかと。「イワンのばか」もおもしろいのですが、一番印象深かったのはこの本の中に入っている短編「人には多くの土地がいるか」 童話的な構成とオチ、そこに作者の思想が垣間見えるといった、まぁ別にどうってことない話かもしれませんが、とにかく僕は感動したのです。トルストイキリスト教の教え(思想)に強く興味を抱き、中学1年生の終わりには新約聖書やその解説本を読み終えていました。愛(アガペー)の大切さを学び、万人に平等に接しようと思いました。また、キリスト教から敷衍して西洋文明などに一段と憧れを抱くようになっていきました。といっても現在の僕を知る人なら、そうした理想とは完全にかけ離れている様をご覧いただいていることでしょう…ちなみに僕は無宗教です。

名探偵ホームズ 四つの署名 (講談社 青い鳥文庫)

名探偵ホームズ 四つの署名 (講談社 青い鳥文庫)

青い鳥文庫の何がいいかってイラストがかっこいいんですよね。
ホームズシリーズもかなりハマりました。特にホームズの人物像に憧れていましたね。冷静で博識な彼を見て、僕は理性的に生きようと決意したのでした。といっても現在の僕を知る人なら、そうした理想とは完(ry


中学2年生の10月にまたも転校を経験したのですが、このころってずいぶん微妙な時期なんですよね。その人の人格の芯のようなものが形づくられる頃かもしれません。転校のせいだけではないでしょうが、僕は完全にsenza contenuto(中身のない人間)になっていきます。唯一、音楽に熱中することで根本問題から逃れることができたのです。高校生のころは本なんてろくに読まずに、ひたすら音楽だけでした。もちろん、それは逃避以外のなにものでもなく、大学受験のために音楽から離れると途端に音をたてて、僕という存在は崩れ去っていったのです。以来、僕は、根本的問題からも目をそらし、かといって何かに依存することにも嫌気がする、そういう生きる屍へと変わっていったのでした。

海に住む少女 (光文社古典新訳文庫)

海に住む少女 (光文社古典新訳文庫)

さらに現実問題として浪人生活をして、八方塞がりだった時に読んだのがこの本です。熱いメッセージも、冷めた人間観察もない静かな本でした。訳者も言及していますが、言葉で表そうとすればするほど、その本質から遠ざかっていく、そういう本です。無色透明な世界、「境界」を生きる不条理、未来への希望。フランスより「詩王」の称号を得た、まさに言葉の天才シュペルヴィエル。同時期に観たアニメ「灰羽連盟」に通じる「何か」がある、そんな直感がします。暇さえあれば読み返す、僕に最も影響を与えた本です。
彼の詩だけでもお読みになってくださいhttp://homepage2.nifty.com/yamadakenji/france19.htm


次はもう少しまともな文を書きたいです、すみません。