女の子遍歴史(二次元限定)

ねぇ、オマエってどんな女の子が好きなの?
「くしゃみするでしょ?はっくしょんって。その後でうわぁ〜って親父くさく言う人が好き」
「営業の外回りとかで、電車に乗ろうとしたら『ねぇ、一駅だけだから歩いていきましょうよ』っていう人が好き」
……などと意味不明な発言で皆様を困惑させてきたので今日は、具体的に、ボクの好きなキャラクターを列挙したいと思います!
(こういう言い方をすると「オマエ死ね」か「歩くのいいよね、健康にいいし」とかいう見当外れの答えが返ってくるので禁止!)


<目的>
今まで見てきたマンガ・アニメの中で、ボクが個人的に心惹かれた女の子たちを列挙し、なにに惹かれたのかを説明することで、これからのボクの女の子へのアプローチを考察する。


黎明期

ドラえもん」とエロス

ボクは小さい時に、マンガといえばドラえもんしか買ってなかったくらいドラえもん大好きなんです。全巻もってます。
幼稚園ごろは親の都合で海外に行ってたため、日本語のテレビとは隔絶した生活を送っていましたが、日本から持ってきた録画ビデオにドラえもんが残っていたので、それを100回くらい見ていたそうです。そういったわけで原初的なエロスを感じ始めたのはドラえもんによるところが大きいわけです。


たとえば「のび太の魔界大冒険」(1984)にでてくる「満月美夜子」がすばらしいのです。この女の子は普段は魔法によって猫になっているのですが、月の光を浴びた時にだけ、人間の女の子に戻れるのです。ここで重要なことは、まず「猫の姿の時は言葉を話せない」ことです。なにか言いたいのに言えないもどかしさ……ほん訳コンニャクで話せるようになってしまうのが残念ですね。もう一点は「変身する」ということです。変わっていく姿にどうしようもないエロスが漂っていると言ったのは、たしか手塚治虫だったけれども、この猫から人間に変身する(しかも月光で照らされて)姿もいいですが、幼いボクには「変身すること」そのものの方が重要だったのです。この映画を観てから、人間が動物に変身するシーンをよく想像していました。戦隊ものの変身ではなくて、あくまで動物に変身することを好んでいたようです。(変身ではないのですが、「魔女の宅急便」の黒猫キキも好きでした。)

ゾイド(無印)のリーゼ

ゾイド(無印)を放送していた頃が、ボクのエロス的なものの方向性を大きく決めていった時期です。
このゾイド、アニメとしてもよくできていて、おもしろい作品なんですが、リーゼって女の子が出てくるんですけどその子に心底惹かれていました。
リーゼは前半では本当に男か女かわからないんですよ。一人称「ボク」だしね。当時の級友と「リーゼが女の子かどうか」で熱く議論していた思い出があります。ところがヒルツって奴に裏切られてから、妙に女の子らしくなるんですよ!それは着ているスーツのせいかもしれないけど、胸を見れば一目瞭然なんですよね。
前半……あれ?もしかして男…??(最初の4分ほどです。あんまりいい動画なかった…)
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後半……なんか胸大きくね?ってか作画良くね?
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それで、この頃から明確に「男っぽい女の子」が大好きになっていくのでした。好きというか惹きつけられる感じです。
つまり恋愛関係を望んではいない、「崇拝」に似た感情ですけど…わかってくれますかね?
たとえば部活(吹奏楽)とかで命令系統の上部にいる女性とかにすすんで「服従」するような……。


「崇拝」とか「服従」とかいうのが、これ以後のキーワードになってきます。マゾヒズム的というわけではないのですが、なにかに自分の全存在を捧げることで自己同一性を保っていくような……そういうリビドーの流れというか。オタクの「萌え」に近い感情だと思います。カンタンにいうと。

青春期

ボクの青春期(中学・高校)というのは一言でいえば「二次元からの断絶」でした。リアル世界が忙しかったのと、家にネット環境がなかなか整わなかったのが原因です。だから2000年代前半のマンガ・アニメに関しては後からつまみ食いする程度だったので、いまでもよくわかりません。それまでの二次元ライフはごくごく普通で、エヴァも見てないしオタク的なものにも触れていなかったのです。
そんなボクが道を踏み誤ることになるのが、「ハルヒブーム」でした。youtubeなるものから深夜アニメという深淵な闇へと吸い込まれたボクは、あまたある変態的倒錯的ワールドを闊歩していきました……。

水銀燈

しかし、熱狂的に心惹かれたキャラクターになると数は限定されます。オタク初期のころにはご多分にもれず水銀燈が大好きでした。これも一種の「崇拝」熱です。水銀燈の場合は、心に隠し持っている暗さがステキですよね。ダークな女性も好みなのです。
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(コメ消し推奨。ところでこの動画、一番最初ビックリしません?超ビビるんですけどぉ)

Rozen Maiden 新装版 1 (ヤングジャンプコミックス)

Rozen Maiden 新装版 1 (ヤングジャンプコミックス)

そもそも、銀様ってボクの好きな要素詰め込みすぎなんですよ。人形、銀髪、赤目、羽(天使)、ゴシック調のドレス。

没落期

高校3年から今に至るまでを没落期とすると、この期間は本当にやりたい放題だったなぁと。いろいろな素敵な女性(二次元)と出会いました……。

機動戦士Zガンダム ハマーン・カーン

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(ファンネル初の実践投入 もう宇宙戦争じゃなくて「オーラ・バトル」になってます)
ハマーン様!!これは典型的な「崇拝」型です。もう跪きたい。ハマーン様に依存したい……。最後の知的な笑顔といい、実際には戦闘には参加しない賢さといい、すてき!!あとキュベレイ(丸っこいロボット)もその曲線が実にエロス的だ。というか、この声優さんが大好きなんですよ。榊原良子さん。ニュースステーションのあの人ですよ。
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苺ましまろ 伸姉(伊藤伸恵




(画像はフランスから買ってきたフランス語版苺ましまろ『Les petites fraises』の2巻 伸姉がフランス語話してるみたいでおもしろい)苺ましまろのすばらしい点はロリコンマンガであるのに伸姉がいるおかげで、言い訳がたつということですよね。つまり、「オレは伸姉が好きなんだよ!勘違いしないでよね!」と。でも実際に、伸姉は魅力的ですよね。ダウナーで、愛煙家。かっこいいわけではないけれど、クラスにいたら好意をいだくタイプ。こういう女性は、自分が周りから好かれていることをまったく関知しないor興味がない人だと思うけれど、それがいいというか……絶対に「所有」の対象になりえない点で「崇拝」に通じます。

苺ましまろ(4) (電撃コミックス)

苺ましまろ(4) (電撃コミックス)

それでも町は廻っている 紺せんぱい




紺せんぱいもいいですよね。この人も伸姉に通じるところがあって「基本的に一人で生きていけそうな人」タイプです。自分の中に芯がきちんと一本通っています。あと、伸姉も紺せんぱいもどっちかっていうとボーイッシュのカテゴリーに近いですよね。あんまりフェミニンな女性はリアルでも苦手なので……。これも否「所有」型に分類されます。(つまり付き合いたいとかではない)

それでも町は廻っている 1 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 1 (ヤングキングコミックス)

コダマの谷 ウーナ(アーナスタース家)




この作品は、メインのあらすじが見えづらく、作画も安定しないので、読解にやや手こずりました。
そんな中であってもウーナ様の輝きはひときわ目立っていて、「男装して学園に侵入する」という常套手段と「王子と結婚する」というお決まりなパターンの組み合わせでも、やはり心惹かれるものがあります。というか、ボクはこの髪型が好きなんです。ボブみたいな、これくらいの……。表紙のウーナ様も必見!

コダマの谷 王立大学騒乱劇 (ビームコミックス)

コダマの谷 王立大学騒乱劇 (ビームコミックス)


セクシーボイスアンドロボ 「初美」? 「ナギサ」?




黒田硫黄の傑作『セクシーボイスアンドロボ』1巻の第2話「女は海」に登場するキャラクター。
彼女の魅力は、黒田さんの天才的なセリフ選びのおかげです。このセリフのおかげで、このキャラクターはリアリティを獲得しているんですよ!

「水族館は何度もくるけどさ、もし私の水族館だったら裸で泳ぐな。会員制にして大増収。」


「生まれた時から、どうしたって愛されて愛されて仕方ないの。なーんでか、みんな私を好きになる。」


「私の部屋はねえ、いっぱいあんの、そこらじゅう。その日に行きたくなった部屋で寝んの。」


「面白いの。ねえどうして? 知ってる? 魚を見てるあなたの眼は素敵なのよ。でもねぇ、私は殺したって、人のものにはなんないの。」


「人のものにはなんないの」
ここでも「所有」は達せられないでいます。しかし、手に入らないがゆえに渇望する=崇拝するのです。
この「ナギサ」という女性は、しかしイデーではないのです。どこか…どこかで見たことがあるような気がします。現実を裁断して、散りばめたように、どこか遠くの日常で、ボクはこういう女性に出会った気がします。

「売るほどあるからなぁ。」「何が?」「……女が。」

ランボーもびっくりのセリフですね。

セクシーボイスアンドロボ1 (BIC COMICS IKKI)

セクシーボイスアンドロボ1 (BIC COMICS IKKI)

まとめ

ここまで読まれた方ならわかると思いますが、ボクの好きな女性はどれもある種の超人的な側面があるというか…脱世俗的?
強さ、それもかなりの強度をもった「自己」とか「軸」を持っていて、しかしある時に人間らしい側面も露呈させているゆえに超越的なキャラクターというレベルにまでは至らない……。クラスにいそうな女の子からアクシズの指導者(ハマーン)まで多様な女性に心惹かれてきましたが、彼女たちをボクは「所有」しようとは思っていないのです。そんな考えは毛頭ないのです。


それはやはり「崇拝」という言葉が一番しっくりする気がします。「崇拝」とエロスがどっかでつながっているような感じなんですけどね。全存在を賭けて崇拝する対象に「依存」している…正確には「依存」の関係性の中に自己のアイデンティティーを見いだそうとしているというか……。


依存とは失われた主体へのノスタルジーなのである
アラン・エレンベルクの言葉だと思いますが、崇拝、エロス、依存、主体の4つが、これからのボクが女性に対して考えるべきキーワードになってくると思います。